ヤギは、一日あたり3~4㎡の、重量で言うと5kgほどの草を食べると云われます。
ヤギを荒地に放ちますと、数ヶ月で風景は一変してきます。リードによる繋留飼いでも同様で、毎日、杭の位置をかえていけば、その範囲で除草が進んでいきます。広い放牧地では、自分の好きなものを選んで食草するので、ややムラが生じるようです。狭いエリアを転々とさせた方が効果が高いそうです。
問題は、除草したい場所が、このようにヤギを自由に放せたり、繋留に支障のない環境であるか、ということです。例えば、庭木や果樹、野菜などが植えられているエリアでは、そこの雑草だけを食べてくれる、という都合の良いことにはなりません。繋留飼いでは、行動範囲の雑木や株などをきれいに整理しないとリードがからんで危険です。
当園では、花木や果樹、野菜のある農園は、人手で草取りしています。ヤギの放牧地は確保していますが、町所有の山野地を借用しています。つまり、ヤギに青草を食べさせるために、お金を払って土地を借り、その(他人の)土地は除草されるが、自分の土地の雑草は自分が刈っている、という本末転倒なことになっています。
また、秋田という土地柄、晩秋から春先までは干し草です。青草を食べさせられる期間は、年で6ヶ月に至りません。
ヤギの除草効果は高いが、ヤギの生態にマッチングする土地や環境であることが条件になります。耕作放棄地や林野地での放牧が可能な方には絶大な味方になるでしょう。
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