ヤギの餌は、粗飼料と濃厚飼料に大きく分けられます
粗飼料とは草のこと。生草、乾草、サイレージに区分できます 茎葉を乾草させたものが乾草(干し草)、乳酸発酵させて貯蔵性を高め、塩抜きの漬け物のようにしたものがサイレージです 繊維質をふんだんに含み、エネルギーやたんぱく質は少ない飼料ですが、草食動物であるヤギにとっては基本の飼料です 栄養源となるだけでなく、消化機能を安定させるため、生理的に必須の飼料です
濃厚飼料とは、穀類(とうもろこし、こうりゃん等)、大豆油粕、糠(フスマ、米 ヌカ等)等のデンプンやタンパク質含量が高い餌です。エネルギーの供給源として重要です
大事なことは、主役はあくまでも粗飼料であるということです
その理由は、Q201にあるルーメンの働きを知ると良く理解できる筈です
濃厚飼料は消化しやすいので、どんどん分解され、ルーメン内で酸を組成します 反芻をうながさないので、ルーメンの酸性化をとめる、唾液が送り込まれません。微生物が弱ってしまい、消化能力が低下していきます
濃厚(配合)飼料の与えすぎに注意しなさい、ということは、こういう仕組みのことを云っています
年齢や性別、季節により異なりますが、濃厚飼料1に対し、粗飼料が3~7という重量比が目安になります
それでは、どういう与え方が良いか、と云いますと、実にさまざまなのです
ヤギ飼いの方と、お話しますと、餌の与え方にも、ひとりひとりの考えや事情が反映されています
放牧させて、生草中心でやっている自然派の方。生草や配合飼料は与えず、乾草とヘイキューブでやっている安定志向の方。配合飼料を適宜混ぜて与えているバランス型の方 その中でも干し草と配合飼料を混合させて与えている方などなど なにかが絶対の正解というものではありません
人間の食事同様で、地域や環境、そこで入手し易い餌の範囲などもいろいろでしょうから、栄養に関わる勉強をしながら、試行錯誤して、ベターな解を探せば良いと思います
まずは、こんな上げ方をすると体調を崩したり、病気になる、というNGを、きちんと理解することが大事だと思います
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